思いをつなぐボランティア~広島大規模土砂災害~

下宮 憲二

こんにちは、下宮です。

 広島での大規模土砂災害で被災された方々には謹んでお見舞い申し上げます。

 当時、事務所から帰宅しようとした際、外から事務所へ帰ってきた蓮見弁護士から「今、外はすごいことになっている。」と言われ、外を見るとかなり雨が降っているようでした。
 しばらくして、少し弱まったようでしたので、交通機関を利用して午後10時頃帰宅したのですが、帰宅した直後からこれまで経験したことのない長時間の激しい雷雨となり、被災地では大規模災害となりました。

 幸い、自宅周辺では大きな被害はありませんでしたが、同じ市内の被災と言うこともあって、被災地のボランティアに参加させて頂きました。

 各方面からのボランティアの方が、現場では整理出来ない程多数来られているようで、みなさんのボランティア精神の高さに驚くばかりでした。

 実際に被災者の方々とやりとりをさせて頂きましたが、被災者の方は自宅の敷地内等が土砂に埋まっていて、自宅への出入りも困難な状況である方も多く、一刻も早い復旧、ボランティアの方の応援を望んでおられると同時にボランティアのみなさんの協力に対して大変感謝し恐縮されてもいました。
 一方で、ボランティアの方は、一刻も早く被災地へ駆けつけて土砂の運び出し作業等を手伝いたいという強い気持ちがひしひしと伝わってくるようでした。

 ただ、被災直後だけにこの両者の思いをうまく噛み合わせる体制が整っていないようでした。
 例えば、現場には、公的団体による支援もあれば民間団体による独自の活動もあって、両者のボランティア活動が重複してしまう場面(少人数でしか作業出来ない現場へ多数のボランティアが集まってしまう場合など)もあれば、両者が全く作業を行っていない地域もあるようでした。
 また、せっかくボランティア参加してもらっても、雨が降って災害の危険があれば中止せざるを得ない場合も多々あったようです。

 このため、私のように漠然と力になりたいと意気込んで被災地に赴いても、その思いを十分に発揮出来ない場合もあるのだ、十分に発揮出来ない場合も含めてボランティア活動なのだと認識させられました。

 こういった人々の思いを繋げる作業もまた重要なボランティアのひとつであり、テレビに映らない、現場でしか実感出来ないものだと思います。

 みなさんの思いが一日でも早い復旧に繋がることを願っています。

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